関係詞 ที่・ซึ่ง — 名詞を後ろから説明する形
「ドアの前に立っている女性」「昨日行った店」。日本語では説明を名詞の前に置きますが、タイ語では名詞の後ろに「ที่ + 説明の文」を続けます。4級で学んだ「修飾は後ろ」の決まりを、文の長さの説明にまで広げたものと考えるとわかりやすいでしょう。3級ではこの ที่ と、書き言葉で使われる ซึ่ง を扱います。
形と意味
| 形 | 例 | 意味 |
|---|---|---|
| 名詞 + ที่ + 文 | ร้านที่เราไปเมื่อวาน | 私たちが昨日行った店 |
| 名詞 + 類別詞 + ที่ + 文 | เสื้อตัวที่สีฟ้า | (何枚かのうち)青いほうの服 |
| 名詞 + ซึ่ง + 文 | พี่ชายของผมซึ่งทำงานอยู่ที่โอซากา | 大阪で働いている私の兄 |
ที่ — 名詞を絞り込む
ที่ の後ろには、主語や目的語が欠けた文が来ます。「女性 + ที่ +(女性が)ドアの前に立っている」「店 + ที่ + 私たちが(店に)昨日行った」のように、欠けた部分が前の名詞を指します。日本語と語順がまったく逆になるので、訳すときは後ろの説明から先に日本語にすると自然になります。
類別詞 + ที่ —「〜のほう」
同じ種類の物がいくつかあって「そのうちの〜のもの」と区別したいときは、名詞と ที่ の間に類別詞を入れます。เสื้อตัวที่…(〜の服)、หนังสือเล่มที่…(〜の本)のような形で、名詞を言わずに「ตัวที่…」だけで言うこともあります。
なお「大きい家」のように形容詞1語で説明するだけなら、บ้านใหญ่ と ที่ なしで言うのがふつうです。ที่ を入れると「(ほかではなく)大きいほうの家」と区別する感じが出ます。
ซึ่ง — 書き言葉で説明を足す
ซึ่ง も名詞の後ろに説明を続ける語で、意味は ที่ と重なります。違いは主に文体と働きです。ซึ่ง は書き言葉や改まった話し方で使われることが多く、すでに何を指すかわかっている名詞に補足の情報を足すときによく使われます。日本語なら「〜は、〜で(あり)」と、いったん区切って訳すと自然になることが多い形です。会話で名詞を絞り込むときは ที่ を使うのがふつうです。
ซึ่ง は名詞だけでなく、前の文全体を受けて「そのことが〜」と続けることもあります。
ほかの ที่・ว่า との見分け方
ที่ は関係詞のほかに、4級で学んだ場所の前置詞「〜で」(ที่บ้าน)としても使われます。後ろに場所の名詞だけが来ていれば前置詞、動詞を含む説明が続いていれば関係詞です。また、ดีใจที่…(〜してうれしい)のように、気持ちを表す語の後ろで「〜して、〜ということが」と理由を表す ที่ もあります。
一方、「〜と思う」「〜と言う」「〜ということを知る」の「と」にあたるのは ว่า です(ผมคิดว่า…・เขาบอกว่า…)。ที่ と ว่า はどちらも日本語では「〜こと、〜と」と訳せる場合があるので、前の動詞で選び分けます。
間違えやすい点
検定ではこう問われる
( )に入る語を選ぶ問題では、名詞のすぐ後ろに説明の文が続く位置に ที่ を入れる形が考えられます。選択肢に ว่า・ของ・และ などが並ぶときは、空所の前が名詞か(→ ที่)、「思う・言う」の動詞か(→ ว่า)を見て選びます。
訳の選択では、説明と名詞の関係を取り違えた訳(「女性の前に立っているドア」など)が誤りの選択肢として考えられます。文章を読むときは ซึ่ง が補足の説明を導くことが多いので、どの名詞の説明なのかを確かめながら読みます。5語の並べ替えでは「名詞 →(類別詞)→ ที่ → 説明の文」の順に並べれば語の位置が決まります。